2007年4月14日土曜日

個人情報保護

私たちの業界では人様のプライバシーを入手する立場にあるから、その取扱いには十分な配慮と厳重な取扱いが求められている。所謂「個人情報保護法」を守らなければならないことになっている。

先日もあるアパートの貸主さんと話しをしていてそのことが話題になった。
20数ヶ世帯の賃貸物件を持っているから色々な住人と接する訳だが、煩わしさを避けるために賃料は銀行自動引落しにしているそうだ。
それでも毎月現金を届けに来たいと申し出る人がいるという。
そして、毎月律義に自宅まで持参して来ては色々言葉を交わして行くそうだ。そんな人が一人や二人では無いと言っていた。貸主の方もそのように相手と顔を合わせながら話しができることを、快く思っているようで、お互いに身近なものを分けあったりして近所付き合いのようなものが芽生えて行くのだそうである。
その話しを聞くと何ともほのぼのとした人間付き合いなのだろうと、羨ましく思えてくる。
これが、人付き合い、近所付き合いの大切な仕草の一つなのかなと考えさせられる。

貸主さんは、そんな中でも、相手のプライバシーについては気を使って応対しているのだと言っていた。

プライバシーと人付き合いは兼ね合いがとても難しい。
日本人には人への心の配慮というものが備わっていることになっていたので、法律でプライバシーを保護するなどということは考えられなかった。
それが、心無い者の悪用が反乱するようになって、大切な人とのコミュニケーションの切掛けを作れない状況にしてしまった。
果たして、この成れの果てはアメリカなどのような法律を基に訴えて戦う殺伐とした社会に成って行くのか。

それにしても、今時、お世話になっているのだから大家さんに会って直に家賃を渡したいと言ってくれる人がいて、また、それを煩わしがらずに快く受け止めてくれる人がいるなんて、日本もまだ捨てたもんじゃないなと思わされた一時であった。

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